α波とナチュラルキラー細胞(免疫細胞)の相関を示す実験データ
昔から「病は気から」と言いますが、それは脳の状態や働きが免疫力に少なからず影響を及ぼしていることを意味しています。 私たちがリラックスしている時に脳波を検出すると、α波という脳波が検出されることはよく知られています。 実は、このα波と免疫力の間に密接な関係があることが解ってきているのです。
(一社)健康促進・未病改善医学会 代表理事
医学博士 亀井勉 氏
精神神経免疫学を専門とされる亀井勉先生(医学博士)は、長年、免疫力とα波の相関関係に着目し、様々な 研究を続けられております。 先生のご研究の一例をご紹介すると、まず被験者の頭部に特殊な条件の光刺激を照射することにより、α波を誘導します。そして、免疫系にどのような変化が生じるのかを調べてみると、α波の増大と連動してナチュラルキラー細胞(免疫細胞の一種)が活性化することを示すデータを取得するにいたりました。
ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)の変化
このことは、免疫力の変化を調べるうえで、その人のα波の変化・傾向がその重要な修飾因子の一つとなることを示唆しています。 健康寿命の延伸の重要性が叫ばれる現代社会に於いて、自らの免疫力を高めて健康な心身を保つことに、多くの人々の関心が向けられております。「免疫力と脳波」に関する研究は、これから重要性を増していくのではないかと期待されます。
アナライザー FS-Aによる脳波測定データ