介護に従事している被験者(左)と、していない被験者(右)の脳波
脳波測定中
弊社脳波計のユーザーである、(特非)心身機能活性運動指導士会様が、8月に行った実験において、「親族に認知症の患者さんがおり、日常、その介護に従事している被験者の脳波において、緊張を表すベータ波が高い」というデータが確認されたそうです。
実験結果では被験者5名中、3名のベータ波の比率が高く、その3名の共通点が、日常的に認知症介護に従事していることだったのです。実は、今回の実験の目的は別のところにあったのですが、実験担当者がたまたま気づいたそうです。
心身機能活性運動療法
当会では、認知症患者本人の改善と合わせて、家族の心のケアも大きな課題としています。そこで、この現象が再現性のあるものであれば、介護者の気持ちを前向きに保つうえで、重要な指標のひとつに成り得るのではないかと考えています。今回の実験は被験者が少人数でしたが、今後、更にデータ収集の機会を増やしていきたいとのことです。
サプリ摂取前後の脳波
また、今回の実験の本来の目的は、「認知症の改善に効果があるとされる、某サプリメントの脳波に対する影響を調べること」でした。こちらの方も摂取者3名のうち2名のベータ波が減少傾向にありました。概ね想定どおりの結果とのことで、今後、被験者を増やしていく予定だそうです。
今回の実験成果は2016年11月5日に開催予定の市民公開講座「あきらめないで、認知症」で発表予定です。